こんにちは。
京都大学経営管理大学院生のヒカリです。
お正月ということもあり、
繁華街には至る所に福袋が並んでいます。
お得な値段に惹かれて、つい買ってしまいがちです。
なぜ人類は福袋に抗えないのでしょうか。
それは「アンカリング効果」のせいかも知れません。
アンカリング効果とは、
最初に提示された数字や条件が基準となって、
その後の判断が無意識に左右される心理効果です。
例えば福袋が「10000円」だったら買わないですよね。
でも福袋はそうじゃありません。
「48000円→10000円」
このようにまず48000円という基準を僕たちに
植えつけてくるわけです。
こちらの方がよりお得に感じてしまいますよね。
これがアンカリング効果です。
さらに福袋は仕掛けてきます。
「限定3個」
「正月限り」
これらも立派なアンカー(錨)です。
こうなった福袋に抗える者はいません。
しかし、我々はアンカリング効果に
打ち勝たねばならないのです。
その理由は遡ること約20年前。
僕が小学生の時に、ご近所さんの寝タバコが原因で
実家が全焼してしまった日の出来事です。
火事によって実家が黒焦げになったあの日、
僕がせっせと貯金していた
大きなウルトラマンの貯金箱も
即身仏のようになっていました。
しかし数日後、なぜかそのボロボロの貯金箱を
父は5000円で買い取ると言ってきたのです。
僕はラッキーだと思いつつも欲張って
「7000円ならいいよ。」と言いました。
父は意外にもその提案を素直に受け入れました。
受け入れた理由はすぐにわかりました。
僕が7000円を受け取った直後に、
父は無造作に貯金箱を開けました。
貯金箱の中には、
お年玉やお小遣いが綺麗に残っていて
10万円近くのお金が入っていたのです。
つまり父は実の息子に対し、
5000円のアンカー(錨)をぶち込んでいたのです。
僕は小4にして、膝から崩れ落ちて泣きました。
その日以来、僕はアンカリング効果に
復讐心を燃やしています。
全焼しない程度に今後も燃やし続けていきます。